皆さん、こんにちは!
いな穂と申します。
2019年9月12日にヤフーがZOZOに対してTOBを行うと発表しました。
ニュースでも新聞でも話題になっていましたが、そもそもTOBとは何なのか。株価への影響についてお話していきます。
目次【本記事の内容】
TOBとは
TOBとは株式公開買付のことです。
買い手はあらかじめ期間と価格と数量を公告し、買付を行います。
今回のヤフーとZOZOでは
- 10月上旬を目途に(期間)
- 1株2,620円で(価格)
- 約1憶5,000万株(数量)
の取得を目指します。
1億5,000万株は発行済株式の50.1%となるため、ヤフーはZOZOの発行済株式の過半数を保有することになります。
基本的には買収を目的としています。
今回の場合、ZOZOの年間購入者は800万人を超えており、そのネットユーザーを確保することでヤフーも相乗効果が得られると判断したのでしょう。
そもそもTOBを行うには5%ルールというものが存在します。
とある上場企業の発行済株式の5%超を取得する場合、経営権や株価に影響を与える可能性があるため、TOBの手続きを行わなければなりません。
TOBの手続きをすると公告をしなければならないので、ニュースや新聞で発表されました。今回は有名企業2社が関係するTOBだったので、ここまで有名になったのだと思います。
また、TOBには友好的TOBと敵対的TOBが存在します。
今回の場合は間違いなく友好的TOBです。合意の上で買収を行い、前澤社長も自分が保有する株を売却し、経営から身を引きました。
メリット・デメリット
ここでは、株主目線とTOBを受ける側、行う側の3つから考えてみます。
メリット
大きなリターンを得られる
- 購入価格が市場価格より高く設定されるため、利益が得られる可能性があります。
デメリット
損な取引になることもある
- 敵対的TOBの場合、言ってみれば両社の喧嘩が始まるので株価が不安定になることもあります。
友好的か敵対的かで変わります。
- 友好的の場合はメリット・デメリットは特にありません。
- 敵対的の場合は買収される恐れがあるので、経営権を握られてしまうと大変ですね。
メリット
一度に大量の株式を集められる
- 発行済株式の50%超を普通に集めようと思ったら大変です。株価も安定していないし、時間も掛かります。TOBの場合だと、公告するのでスムーズに手続きが出来ます。
デメリット
市場価格よりも高い価格
- 市場価格より高い価格で買う必要があり、割高になってしまいます。
防衛されることもある
- 敵対的の場合は相手からさらに高い価格で株式を買い取られたり、第三者が介入してくるなどの防衛により予定していた数量を集められない場合があります。
株価への影響
実際にZOZOの株価を見てみましょう。
発表されたのが9月12日ですが、そのときの株価は2,457円まで値上がりしました。
グラフを見てもわかるように、株価が跳ね上がっていますね。
投資家としては、TOBに伴う取引で売り抜けることが出来れば
2,620円-2,457円=163円
163円×100株=16,300円
最低でも16,300円は差益を狙えますので、大量に買おうとしたのでしょう。
まとめ
TOBの発表直後であれば、利益を得られる可能性があることがわかりました。
ただ、TOBが実現するのかは実際に取引が行われるまでわかりません。
それが友好的なのか敵対的なのか、実現可能な条件なのかを判断する力が必要であり、やみくもに全力投資をするべきではないかもしれませんね(笑)
最後まで読んでいただきありがとうございました。