米ドルの為替が2019年12月26日の109.63円から2020年1月3日までの間に108.09円まで円高が進行しました。
米国株投資をしている人にとって、円高は本当に困ります。株価の変動に関係なく資産が目減りしますからね。
今回の円高の要因について見ていきましょう。
そもそも円高とは?
為替を学ぶには円安と円高の違いを理解しなければなりません。
反対に、円高とは他国通貨に対し価値が上がることをいいます。
意味がよくわかりませんよね(笑)
では、ここで問題を解いてみましょう。
Q.1ドル100円から110円になると円安?円高?
100円から110円に上がったから円高かな?
もちろん違います(笑)
円の価格ではなく価値で考えましょう。
この時、1ドルと両替しようと思えば100円で交換ができます。
前は100円で両替できたのに、今は110円が必要です。
つまり、ドルの価値が高くなったといえますよね。(ドル高・円安)
このように円の価格ではなく、相手通貨との価値で比較してください。
円高になる状況
円高になる状況ってどんな時だと思いますか?
外国為替の基本は相手通貨との価値で比較されるので、
②相手通貨に需要が高まる
この2通りしかありません。
具体例として東日本大震災時の為替レートを見てみましょう。
日本経済新聞の円高長期化の様相 最高値更新、一時75円78銭 の記事ですが、3月11日の地震発生後に一気に円高へ進みました。
2011年は欧州債務危機で安全資産といわれる日本円に需要が高まっていて、さらに地震が発生したことで、日本の保険会社が海外資産を売却して保険金に充てる可能性があると考えられ、ヘッジファンドが円を買い上げたとされています。
このように、相手通貨との需要によって為替が変動します。
今回の円高の理由
毎年1月は円高になりやすい月とされています。
参考( 対ドルの円買いは好機、円上昇は近い可能性-1月に季節性アノマリー)
翻訳すると、
過去10年では10回のうち7回が円高になっている。と書かれています。
1月は海外の投資家が新規の投資を行う際にドル資産を売却する傾向にあり、また安全資産とされる円が逃避先として買われています。
そして、もう一つの要因はアメリカとイランの戦争です。
イランのカセム・ソレイマニ司令官が、イラク・バグダッドでアメリカの空爆によって死亡しました。
この人は革命防衛隊の精鋭部隊「コッズ部隊」のトップで、イランではカリスマ的な男として知られていました。
カセム・ソレイマニ司令官は戦闘経験豊富で天才的な戦略で兵を指揮しているということは、海外から見れば危険な存在です。
アメリカ国防総省は「大統領の指示によってカセム・ソレイマニを殺害した」と発表し、イラクはアメリカに対して復讐すると宣言しています。
参考(イラン革命防衛隊の司令官、米軍の空爆で死亡 バグダッド到着後)
そんな戦闘モードの国の通貨なんて持ってられるかー!ということでドルが売られて、相対的に円が上がりました。
今年から米国株投資を始めた人は年始早々ひどい目に遭いましたね。
私も年末に30万円程ドル転していたので為替差損が。。。(笑)
まとめ
年末年始にかけてドル円の相場が急降下していました。
米ドル建て資産を持っている身として調査した結果、①毎年1月は円高傾向になりやすい月②アメリカとイランの戦争を懸念してドルが売られたことだとわかりました。
海外へ投資するには日本経済だけじゃなく、世界全体を把握しないといけないので大変ですが、勉強だと思って日々情報収集を心がけていきます。そしてフィードバックとして記事にもします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。