3月4日にセーフティネットが発令されて、2ヵ月が経とうとしています。
金融庁も民間金融機関に対し、ゴールデンウィークも相談窓口を設けるようにと要請を出しました。

セーフティネットを受けたい!
相談を受け付けてくれない!
銀行の審査が下りない!
こんな悩みにお答えしていきます。
銀行等の融資審査には確認すべきポイントが存在します。
事業主の方はもちろんのこと、なかなか審査が下りないという現役銀行員の方にも見ていただきたい内容となっています。
期間限定かつ審査基準の低い保証制度ですので、ポイントを理解して融資申し込みに挑みましょう!
3つのハードル
今回のセーフティネット保証制度では、大きく分けて3つのハードルが存在します。
- 市区町村長の認定
- 保証協会の承認
- 金融機関の承認
3つのハードルを乗り越えなければ、お金が振り込まれることはありません。
それぞれの機関で見るポイントが違いますので、ざっくり分けるとこのようになります。
保証協会⇒決算書の中身
金融機関⇒今後の改善策
このポイントさえ理解しておけば、承認までのスピードは格段に速くなります。
不備のない書類
市区町村の職員は書類の山と戦っています。では、その中で優先的に審査される案件の特徴はどのようなものでしょうか。
答えは不備のない書類です。
市区町村に提出するものは主に3つ。
- 申請書
- 売上確認表
- 会社謄本(※会社)
- 確定申告書(※個人)
申請書や売上確認表は各市区町村のHPでダウンロード可能です。
セーフティネット保証制度4号では以下の条件で認定書が受け取れます。
- 最近1か月の売上が前年同月対比で20%以上減少
- その後2か月間を含む売上が前年同期対比で20%以上減少
ちなみに5号では20%部分が5%に変わるだけ
経営者からよく聞くのは
書類に不備があったから返された。
です。
その不備のほとんどは計算ミス。
丁寧に計算しましょう。
決算書の不良資産
セーフティネット保証制度では固定費3か月分が融資の目安となっており、銀行側は申込書類と同時に決算書も送付しています。
そこで保証協会が特に質問してくるのは、決算書の中身です。
あるとマズい項目ベスト3!
この3つが決算書に載っていたら、通常の融資はもちろん今回のセーフティネット保証制度も利用できません。
1.延滞金や未納金
決算書の別表に延滞金や延滞税が記入されていたり、社会保険料や源泉所得税の未納がある場合は断られるでしょう。
国民の義務に反した時点で、借入は出来ませんよね。
2.増え続ける役員貸付金
役員貸付金の意味がわからない経営者が多いこと。。。
会社が役員にお金を貸している状態。
銀行が会社に融資をしても役員に資金が流れている(外部流出)のではないかと疑います。
そのお金で贅沢三昧なんてこともザラです。
外部流出が多いと保証協会も銀行も断ります。
3.意味のない高級車
会社にお金が余っているから外車を買おう!
ウソのようなホントの話なんです。
固定資産台帳を見たときにベンツやレクサスが載っていたりすると、

「何のために買ったんですか?」
と鼻で笑われますよ。
今後の改善策
銀行としては
【返済能力のある人に貸したい】と考えています。
セーフティネットを利用して融資したとしても企業が潰れてしまっては意味がありません。
そこで、銀行としては今後の改善策を知りたがっています。
具体的事例【飲食店】
会員制高級料理店を経営する社長。
芸能人に疎い私でも知っているような芸能人も訪れる人気店ですが、休業要請を受けてお店も休んでいます。
そこで開始したのがお弁当販売。
高級肉弁当を会員様に販売することで、売上&雇用の確保を実現しました。
他にも社会保険労務士と確認しながら助成金の申請をしています。とか
採算の悪い店を畳んで、固定費が半分以下になる店舗をオープンさせました。などの話も聞きます。
銀行としては、この経済不安の中で経営者がどれだけ知恵を絞っているのかを見ています。
お金を借りるからには、それ相応の強い意志や覚悟があるのかを考えてみてください。
まとめ
今回の内容をまとめると、
不良資産は載せない。もし載っていれば発生理由と今後の改善案を考える。
返済能力があることを具体的根拠も交えて訴える。
最難関は保証協会の承認です。
担当者と相談しながら進めていきましょう!
このブログを通じて、融資を受けやすい決算書の作成や銀行側の審査ポイントを知るきっかけになれば嬉しいです。
最後まで読んでいただき
ありがとうございました。