新型コロナウイルスが2020年1月に中国で広がり、2ヵ月が経とうとしています。
株式市場は歴史的な暴落が起こって、サーキットブレーカーは3度も発動しましたね。
しかし、コロナウイルスでパニックになっているのは株式市場だけではなく、事業者も痛手を負っています。
本日はコロナウイルスの感染拡大に対して、会社の社長がどのような行動を取ったのか見ていきましょう。
銀行員の特権
私は現在、銀行で融資係として勤務しています。
お客様の中には日本人なら誰でも知っているような大企業や、地元で小さいビジネスをされている方もいます。
そして、タイトルにもあるように色んな社長がいます。
- 儲かりすぎている金持ち社長
- 自転車操業の貧乏社長
銀行員は決算書も見放題かつ事業内容も丸わかりなので、ノルマだらけの日常でも楽しいと思える瞬間があります。
今回のコロナウイルス感染拡大に関しても、金持ち社長と貧乏社長とでは動き方が全然違いました。
それでは、動き方の違いを見ていきましょう。
貧乏社長の場合
私が住んでいる地域では有名な飲食店を経営するK社長。
店舗は複数あってテレビコマーシャルでもよく見かけ、さぞ儲かっているのかと思いきや真っ赤の決算書。。。
リスケを行っているほど事業は低迷していました。
リスケジュールの略語で、スケジュールを組み直すことを指します。
銀行との契約どおりに返済が出来なくなった場合、返済額の減額や元金据置などの対処をします。
業況悪化の原因は間違いなく事業を拡大しすぎたことですね。
一店舗目の業績は順調ですが、二店舗目以降の業績は微妙。
一等地に店を構えてしまって、さあ大変!
コロナウイルスへの対応
人が外出を控え始めた結果、
外食することも無くなり売上はさらに減少。

3月分の返済が出来ません!
助けてください!
ということで
部下を連れてご飯を食べてきました!
味は美味しいんですけどねぇ~
高すぎるんですよねぇ~(笑)
3月にはセーフティネット保証制度も開始したので、認定書の取得を依頼したのに未だに動いていない!

忙しくて~・・・
売上の確認がまだで~・・・
資金繰りが優先ではないのか!
まとめ
経営に支障をきたす出来事が発生した場合に対策しようとしない経営者。
せっかく国が用意した低金利の制度なのに、使わないのはもったいない。
金持ち社長の場合
旅館を経営するH社長。
大学在学中に起業したあと、
会社を作っては売却。作っては売却を繰り返し今では大豪邸に住んでいます。
このH社長の凄い所は
計算スピードが異常!
事業を開始する前に、総費用の計算やランニングコストの計算を瞬時に頭で行います。
聞く側は話について行くのが大変で、支店長も困っています。
コロナウイルスへの対応
旅館業なのでキャンセルラッシュ!
修学旅行などの団体客が全て中止or延期になったので、3月から6月までの売上は前年対比60%減!
お金はあるので当面の資金繰りに心配はありませんでしたが、私たちが声をかける前に認定書の申請をしていました。

社長!認定書を取れば保証制度が使えるかもしれませんよ!

うん、だから昨日行ってきたよ。

え。。。
認定書も取得できて保証協会へ申し込み。

認定書もあるし、旅館のキャンセルが相次いでいるのはわかりますが、申込金額の具体的な根拠が欲しい所ですね~

そうですか、わかりました。
~社長と作戦会議~

販売管理費のうち固定費はコレとコレとコレでしょ。

はい。

そして内訳表を作って文書を作って、はい完成!

はや(笑)

これでよろしく~
保証協会へ書類を提出して次の日には承認となりました。
私のお客様の中で第一号!
承認金額も数千万円で支店の数字も伸びてラッキー(笑)
まとめ
H社長はコロナウイルスの影響で旅館が危ないと思った瞬間に、資金繰りを図るため自らセーフティネット保証制度について調べ、行動を起こしました。
この行動力には私も驚きました。
まとめ
お金持ちの共通点はつぎの2つだと考えています。
- 情報収集力の高さ
- 行動力の速さ
飲食店を経営するK社長もセーフティネット保証制度について調べ、認定書をもらえるよう行動していれば資金繰りに頭を抱えることは無かったでしょう。
使える制度は使うに限る。
最後まで読んでいただき
ありがとうございました。