住宅ローンは返済比率35%が基準!
そんなこと誰が決めたんでしょう?
銀行と不動産業者が「この返済額ならギリギリ返せる」と判断した比率が35%なんです。
住宅ローンを組む際、返済比率が何パーセントになるのかを確認していなければマイホームを買ってから間違いなく後悔します。
返済比率とは
返済比率は年収に対する年間返済額の割合です。
式にするとつぎのようになります。
ここでいう年収とは、源泉徴収票の支払金額のことを指します。
先日の記事でも書いたとおり、毎年1月頃になると源泉徴収票という紙を会社からもらえます。
銀行で住宅ローンを申し込む際には源泉徴収票を確認するので、保管しておきましょうとお伝えしました。
では、実際に計算をしてみましょう。
計算してみる
条件は以下のとおり。
期間 35年
金利 1.0%
毎月の返済額は112,914円となり、年間返済額は1,354,968円です。
1,354,968円÷400万円=33.8%
銀行が定める35%以下になっているから大丈夫!と考えているのであれば、大きな間違いです。
手取りはいくら?
給料明細を確認すればわかりますが、私たちが給料を受け取る前に税金や社会保険料が引かれています。
給与明細の額面金額から色々なお金が差し引かれて、振込金額は寂しいことに。。。
一般的に、実際の手取り金額は年収の8割といわれています。
数年前の私の年収が420万円だったわけですが、
実際に振り込まれた金額を計算してみると341万円だったので、ほぼ同額となりました。
手取りは年収の8割という証明になりましたね。
実質返済比率は?
年収400万円に80%を掛けると320万円です。
1,354,968円÷320万円=42.3%!
返済比率が高すぎる!
そしてもう一つ忘れてはならないのは、、、
年収にはボーナスが含まれていること!
計算しやすいようにボーナスは給与の2か月分が年2回とします。
320万円÷16ヵ月=20万円
毎月の手取り額は20万円の計算になります。
期間 35年
金利 1.0%
この条件では毎月の返済額が112,914円なので、
112,914円÷20万円=56.4%!
毎月の収入に対し、半分以上が住宅ローンの返済で消えてしまうことになりました。
贅沢ができないばかりか、貯蓄も難しいでしょう。
いかがでしたか?
返済比率33.8%だったのに、毎月の実質返済比率は56.4%となりました。
これが35年間続くと思うと吐きそう(笑)
ちなみに、実質返済比率を35%にするなら
112,914÷35%×16ヵ月
=516万円
500万円以上でなければ、今回のような条件の融資は難しいと思っていた方が良いです。
固定資産税や修繕費も掛かってきますし。。。
まとめ
返済比率35%という基準は、銀行と不動産業者が顧客に対して使う魔法の言葉だと思っています。
銀行員「返済比率に余裕はありますので、自己資金部分を減らし融資金額を少し増やしましょう!余ったお金で資産運用を始めるのはいかがでしょうか!?」
不動産業者「お客様の場合、現時点で返済比率30%なのでシステムキッチンをグレードアップしませんか?返済比率は増加しますが、奥様は喜ぶこと間違いなし!」
こんな言葉に騙されてはいけません!額面で計算するのであれば、返済比率は20%程度に抑えておくのが無難です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。