皆さん、こんにちは!
いな穂と申します。
老後資金は年金収入だけでは2,000万円足りない。と金融庁がまとめたことに対し、年金が多くもらえる方法はないのか?と考える人はいるのではないでしょうか?
現在の給与が上がれば年金受給額も上がりますが、そんな簡単に上がるものではありません。
そこで、簡単にできる2つの方法をお伝えします。
付加保険料
年金の保険料とは別に毎月400円を納付することで、受給時には200円×納付月数の年金がプラスされます。
実際に計算してみましょう。
20歳であれば、付加保険料を480か月支払うことができます。
400円×480か月=192,000円
納付合計額は192,000円です。
65歳からの年金受給額は
200円×480か月=96,000円
つまり2年間で±0になり、それ以降は生きている限りずっと利益です!
しかし、この付加保険料を利用できるのは第一号被保険者のみです。
個人事業主というわけですね。
今は会社員でも今後に事業主として独立を考えているのであれば、付加保険料の納付も検討してみてください。
申込先は市区役所か町村役場の窓口で行えます。
(日本年金機構)
年金の繰下げ請求
年金の繰下げ請求とは、本来の受給開始年齢より受け取る時期を遅らせて、受給額を増やす方法です。
最大5年まで受給開始時期を遅らせることができ、その場合は年金額が142%増加します!
実際に計算すると、
2019年の老齢基礎年金額は780,100円
780,100円×142.00%=1,107,742円
これがずっと続くのであればかなりお得ですね。
しかし、リスクがあります。
それは早く亡くなってしまうこと。
長生きする時代の中であっても、全員が平均寿命まで生きているわけではありません。
なんらかの理由で亡くなってしまうと、繰下げた分のメリットは無くなってしまいますね。
年金の繰上げ請求
繰下げ請求の話もしましたので、繰上げ請求についてもお話します。
年金の繰上げ請求とは、受給額を減らす代わりに、本来の受給開始年齢より早くもらう方法です。
こちらも同じように最大5年まで早めることができますが、年金受給額は70%まで減ってしまいます。
実際に計算すると、
780,100円×70.00%=546,070円。
年金額は減ってしまいますが、生活に支障をきたす場合は繰上げ請求を考えましょう。
そして!
デメリットはまだあります。
繰上げ請求や繰下げ請求を始めると、途中で元に戻すことが出来ません。
生きている限り、ずっと70.00%の受給額になってしまうので、注意してください。
損益分岐点
前回同様、繰上げと繰下げの損益分岐点を計算してみましょう。
- 65歳で780,100円もらう
- 60歳から繰上げ請求する
- 70歳まで繰下げ請求する
この3パターンで見ていきましょう。
80歳での受給総額は
- 通 常→12,480,160円
- 繰上げ→11,466,147円
- 繰下げ→12,183,756円
この時点では通常に受け取る方法が一番多いです。
90歳での受給総額は
- 通 常→20,280,260円
- 繰上げ→16,926,217円
- 繰下げ→23,259,898円
90歳では繰下げ請求の方法が一番多くなりました。
ちなみに、繰上げ請求の最大利益ポイントは75歳までです。
それ以降、長く生きると損をします。
また、繰下げ請求の利益開始ポイントは81歳からです。
それまでに早く亡くなってしまうと損をします。
自分の亡くなる歳は誰にもわかりません。
ライフスタイルに応じて選択していきましょう。
まとめ
今回は付加保険料と繰下げ請求についてお伝えしました。
まぁ、75歳までに亡くなることが前提であれば、繰上げ請求も年金額を増やす方法といえますね(笑)
私たちが年金をもらう頃には年金制度も変わっているでしょうが、基礎知識は身に付けておきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。