皆さん、こんにちは!
いな穂と申します。
ペイオフという言葉はご存じだと思いますが、具体的に説明できますか?
いくらが上限なのか、
例外はあるのか、
対策はあるのか、などなど
多くの疑問が出てきます。
そこで、ペイオフの基本知識と対策についてお話していきます。
ペイオフとは
ペイオフとは、預金保険制度に加入している金融機関が破綻した場合、預金者保護のため一定額を限度に払い戻しできる制度です。
銀行が破綻したときでも、預金者のお金は守ります!ってことです。
しかし、保護の範囲は決まっているので、下の表をご覧ください。
私たちがいつも利用している預金は保護の対象となっています。
ただ、注意していただきたいのは、外貨預金が対象外となっている点です。
外貨預金は利率が良いからといって預けていても、銀行が破綻した場合は保護されないので気を付けましょう。
また、特殊な預金についてですが、事業主以外はほとんど使いません。
全額保護となる特殊な預金は、3つの要件を満たす場合です。
- 利息がつかない
- いつでも払い戻しできる
- 決済サービスの提供
事業主が小切手を使うための口座といったイメージですね。
3つのキーワード
ペイオフには3つのキーワードがあります。
それは、凍結・解禁・発動です。
ペイオフの歴史からわかりやすくお話します。
1971年 預金保険制度の開始
昔は護送船団方式といって、銀行の経営が危ないと国が助けてくれました。そのため、預金保険機構によるペイオフは発動していません。
1996年 ペイオフ凍結
バブル経済が崩壊し、預金者の動揺を防ぐため、5年間は銀行が破綻した場合でも預金の全額が保護されました。
2002年 ペイオフ解禁
凍結が終了し、銀行が破綻した場合は預金保護の制限ができました。
2010年 ペイオフ発動
日本振興銀行が破綻し、ペイオフを初めて発動しました。
まとめると、
凍結 → 制度の一時停止
解禁 → 制度の再起動
発動 → 制度の実行
といったところでしょうか。
破綻から学ぶ
ペイオフの発動条件は理解できましたが、銀行が破綻する理由って何だと思いますか?
ほとんどの理由は不良債権問題です。
本来の銀行業務の流れ
銀行の売上とは、貸し出したお金の利息収入を指します。
しかし、企業などに貸し出したお金が返ってこないと、銀行はどうなるでしょうか。
もちろん売上が減少し、経費も払えず赤字決算。。。
1990年代はバブル崩壊による企業の倒産から不良債権が増え、銀行も破綻してしまいました。
過去の破綻先は中小企業庁が作成した破綻金融機関等リストで見ることができます。
対策について
3つの対策法です。
- 預金を分散する
- 投資に回す
- 銀行の分析
ペイオフは各金融機関に対し1人1,000万円までの上限なら、1,000万円単位で銀行に振り分けましょう。
また、銀行預金は利息が付かないので、株や投資信託へ資金移動するのもありです。
。。。銀行の分析?
そうなりますよね(笑)
自分が預けている銀行が安全かどうか判断できれば、破綻の心配もなくなると思いませんか?
キーワードは不良債権比率です。
融資総額に対して、どれだけ不良債権があるのかを見る指標です。
金融機関はディスクロージャー誌(会社でいう決算書)を公開しています。
ディスクロージャー誌には売上や利益が書かれていますが、不良債権比率の記載もあります。低い銀行だと1%程度です。
自分の取引銀行の不良債権比率を調べてみて、極端に高ければ見直したほうがいいかもしれませんね。
まとめ
ペイオフと破綻についてお話しましたが、実際に銀行が破綻する場合って少ないんですよね。危ないと思ったらどこかと合併してますし(笑)
ただ、何が起こるか誰も予想できないので、自分で出来るリスク管理はしておきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。