皆さん、こんにちは!
いな穂と申します。
親が亡くなって遺言書を見ると、財産の分配が自分に損な内容だった!
たしかに親の介護が必要になっても、面倒見ていたのは姉夫婦だからなー。と泣き寝入りをするだけで諦めますか?
相続では財産があればあるほど、親族間で揉めます。相続は争族だ!なんて皮肉の言葉もあるみたいに。。。
相続で親族と争う状況になったときのために、法律を武器にしましょう!
法定相続人について
法定相続人とは、財産を受け取る権利がある人たちのことでしたね。
- 配偶者は常に相続人
- 子供がいると配偶者と子供
- 子供がいなければ配偶者と親
- 子供も親もいなければ配偶者と兄弟
法律では、このように法定相続人が決められています。
法定相続分とは
法定相続分とは各相続人が受け取る財産の割合で、法律(民法第900条)によって定められています。
この表の真ん中に相続分と書かれている部分が、法律で定められている相続の割合となります。
相続する時に喧嘩しないよう、財産を法律に従って分けてくださいね。となっています。
ほとんどの場合は遺言書などが無いと思いますので、無い場合は法律によって分けましょう。
遺言書
遺言書とは、自分の財産をどのように配分するかを伝えるための文書です。
- 家は奥さんにあげるよー
- 現金100万円は長女の花子に
- 車は長男の太郎に
- 定期預金は次男の次郎に
といった感じです。
自分の財産がどれだけあって、その財産を誰に渡すのか明記されていれば、相続する時が来てもスムーズに手続きが可能ですよね。
実際、銀行窓口でも「親が数年前に亡くなって、家の整理をしていたら通帳が出てきたんですけど残高はありますか?」と問い合わせがあったりします。
私も親が亡くなった時にそのような手間が掛からないよう、取引銀行は把握しています。
ではここで問題です。
親が亡くなり、残された子供3人が遺言書を確認するとこのように書かれていました。
〇〇銀行の預金300万円は花子に相続させます。
☆☆銀行の預金300万円は次郎に相続させます。
としか書かれておらず、長男の太郎さんには1円も相続の分配がありませんでした。
さて、太郎さんは1円も貰うことができないのでしょうか?
遺留分
太郎さんはかわいそうですね。遺言書には一切の財産分与が行われないなんて。
ただし、遺留分という言葉の意味を知っていれば、残りの相続人に対抗することができます。
遺留分とは、最低限の財産を相続する権利です。
遺言書で自分への相続配分が書かれていなくても、いくらかはもらえるということですね。
遺留分については表の右側を見てください。
今回では表の上から2番目の相続人が子供に当てはまります。
財産の遺留分は1/2となっていますので、そこから3人に案分すると1/2÷3人=1/6となります。
今回では財産600万円分のうち、1/6相当の100万円は太郎さんも相続することが可能となりました。
まとめ
相続分と遺留分は非常に紛らわしく、理解している人は少ないかもしれません。
ただ、知っておくだけで「財産を相続できなかった!」と泣き寝入りすることはなくなるので、しっかり理解しておきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。