皆さん、こんにちは!
いな穂と申します。
個別株式のページを見ていると、このような数字を見たことがないでしょうか?
投資ではこれを板と呼びます。
この板はみずほフィナンシャルGのデータですが、「これって何?」と思ったことはありませんか?
投資を始めたころの私もこの板が何なのかわかりませんでした。
ただ、この板は注文する際に大事な情報になるので、意味を理解しておきましょう。
注文の3原則
板を理解する前に、注文の3原則について理解しましょう。
- 成行優先の原則
- 価格優先の原則
- 時間優先の原則
1.成行優先の原則
注文方法には成行注文と指値注文の2種類あります。
成行注文は価格を決めず注文する方法で、買いたい時に買え、売りたい時に売れます。
指値注文は価格を指定して注文する方法なので、買う時は指定した価格以下、売る時は指定した価格以上の時しか売買が成立しません。
Aさんが成行注文、Bさんが指値注文した場合は、Aさんの注文が優先されます。
2.価格優先の原則
指値注文をする際、価格によって注文の優先度が変わります。
買い注文の場合
現在の株価が1,000円で、Aさんが1,010円、Bさんが1,000円で指値注文をした場合、価格の高いAさんの注文が優先されます。
売り注文の場合
現在の株価が1,000円で、Aさんが990円、Bさんが1,000円で指値注文をした場合、価格の低いAさんの注文が優先されます。
3.時間優先の原則
指値注文をする際、同じ価格の注文では受け付けた時間が早い注文が優先されます。
早い者勝ちというわけです。
板の見方
では板を見ていきましょう。
この板では需要と供給をみることができます。
みずほフィナンシャルGの9/6の終値は158.4円です。
左の数字はこの価格だったら売りたいな。右の数字はこの価格だったら買いたいな。という注文の数です。
具体的に見ていくと158.4円なら740,900株の売りたい人達がいて、158.2円なら512,400株の買いたい人達がいることがわかります。
ただ、この板には成行注文が含まれません。なぜなら、成行注文は売買価格が決まっていないので、どこの価格にも属さないからです。
売買のポイント
こちらは島根銀行の板です。
9月6日にSBIホールディングスと資本・業務提携すると発表して株価は一気に上がりました。
板で注文の気配を確認すると703円から上がありません(笑)
そして、買い注文の多さ!一番上には成行注文の数も表示されていますね。
ではここで問題です。
703円で島根銀行の株を買おうとしたら成行注文と指値注文のどちらが優先されるでしょうか?
答えは成行注文です。
売り気配は703円が11,000株に対し、成行705,600株、指値718,200株もあります。
成行優先の原則でいえば、成行注文で11,000株全てを消費してしまうので、指値注文分はなくなりました。
その後、株価が上がり続けてしまえば、買いの指値注文の場合は価格以上では取引成立とならないので、悲しい結末を迎えるかもしれません。
また、株を売る時も板が役に立ちます。
再度みずほフィナンシャルGに登場してもらいます。
みずほの株を売却する際、159.0円と158.9円ではどちらが取引成立する可能性が高いでしょうか?
答えは158.9円です。
売り気配は158.9円がピークで1,318,400株もあります。
価格優先の原則でいえば、売り注文は価格の低い方が優先されるので、158.9円の注文がすべて消化されるまで159.0円の注文は成立しません。
そのまま売れずに株価が値下がりすると、これも悲しい結末を迎えるかもしれませんね。
VWAPとは
板の下にひょこっとあるこの謎の英単語。
読み方はブイワップといい、売買高の加重平均価格を示しています。
VWAPの価格で指値注文をしておけば、加重平均値なので買えなかった・売れなかったというリスクが少なくなります。
主に機関投資家の執行価格の目標値として使われていますが、個人投資家でも絶対に買いたい時や売りたい時はVWAPの価格で注文すれば取引が成立しやすくなります。
まとめ
個別株の売買は私も日々悩みながら注文しています。
米国市場は夜の10時半から始まるので少し前に注文をして寝て、朝起きてみると株価が上昇していて買えなかった。なんてこともよくあります。
使える情報は少しでも多く理解し、売買に役立ててください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。