新興国に投資可能なHYEM【ハイイールド債ETF】

お金

 

個人投資家にとってVOOやAGGなどの有名ETFへ投資する一方で、高い分配金が見込めるハイイールド債にも投資をしてみたいと考える方もいるはずです。

この記事では、ハイイールド債ETFの中でも新興国を投資対象とするHYEM(ヴァンエック・ベクトル新興国ハイ・イールド債ETF)について紹介します。



目次【本記事の内容】

    1. ハイイールド債の特徴
      • 格付の低い銘柄で構成
      • ハイリスクハイリターン
    2. 基本情報
      • 運用会社
      • 純資産総額
      • 経費率
      • 投資先
    3. 投資成績
      • 株価推移
      • 分配金推移
    4. まとめ

 

ハイイールド債の特徴

ハイイールド債とはHigh yield=利回りが高い債権を指します。

利回りが高ければ高いほど良いと考えるのではなく、リスクも存在しますのでしっかり理解したうえで投資を行いましょう。

 

格付の低い銘柄で構成

債権は投資適格債投資不適格債に分けられています。

主要格付会社の3社に共通して格付がBB以下になると投資不適格(投機的)な債権とみなされます。

つまりハイイールド債ETFとは、格付評価の低い債権の詰め合わせパックです。

 

ハイリスクハイリターン

投資不適格債しか詰め合わせていないのであれば投資するメリットが無いじゃないか!と思うかもしれません。

しかし、格付評価が低ければ貸し手は高い金利を得ることが出来ます。

 

会社に融資する銀行のイラスト銀行が企業へ融資する際に相手の信用状態が良ければ完済する可能性が高いため、低い金利で融資することが出来ます。

 

 

怪しい消費者金融の広告のイラスト反対に消費者金融で借りるような方は、破産する可能性が高いので金利が高めに設定しています。カードローンがその類。

 

 

信用状態の悪い企業へは金利が高い分、返済してもらえれば高いリターンが得られますので、それがハイイールド債のメリットとなります。

 

ただし、信用状態の悪い銘柄を多く含むため貸し倒れリスクもあります。

今回のようなコロナショックと呼ばれる景気が後退する場合には、企業が倒産してお金が返ってこないことも十分考えられます。

高いリターンの裏には必ずリスクがあることを覚えておきましょう。

 



基本情報

HYEMの基本情報を簡単にまとめていますので、さらに詳しく調べたい方は公式サイトのリンクを貼っておきます。

 

 

運用会社

HYEMはヴァンエックが運用するETFです。

ヴァンエックはブラックロックやバンガードほどではありませんが、GDX(ヴァンエック・ベクトル・金鉱株ETF )で一躍有名になりました。

 

2020年は株式市場の暴落や金融緩和などの理由により、金価格が急上昇!

GDXは金鉱山会社の詰め合わせパックですので、金ETFのGLDよりも大きく株価が上昇しました。

 

 

金よりも値動きが激しいので、金価格の下落と同時に1年間の投資成績はあまり変わらない結果となりました。

 

 

ヴァンエックは55,555百万ドルで世界241位です。規模感でいえば新生銀行の52,871百万ドルと同じぐらいになります。

 

純資産総額

純資産総額は大きければ大きいほど良いとされています。

なぜなら、純資産総額が大きいとそのETFへ投資する投資家が多く、いつでも売買でき、上場廃止する可能性も低いからです。

 

 

私が利用している楽天証券で債券ETFの純資産総額順に並び変えてみると、HYEMは下から6番目の債券ETFでした。

アメリカのハイイールド債ETFのHYGが257億ドルですので、HYEMはHYGの57分の1。

IHYよりは大きいETFですね。

 

経費率

経費率はETFを保有している期間に掛かる管理手数料の割合ですので、経費率は必ず低いものを選びましょう。

 

IHYの経費率は0.40%です。

HYGの経費率が0.49%ですので、HYGよりも経費率は割安ですね。

 

投資先

HYGの投資先は新興国のハイイールド債です。

 

国別にみるとコチラ。

参考としてIHYの国別を表示してみると、上位2国は中国とブラジルで一緒。

IHYに投資するならHYEMで良いや。と思う投資家が多いのかも知れません。

 

信用格付別にみるとコチラ。

IHYよりもCCCが若干多いので少しリスクが高いと言えます。

 

投資成績

キャピタルゲインの参考として株価推移、

インカムゲインの参考として分配金推移をまとめています。

 

株価推移

過去のチャートを確認すると、

やはりHYGやIHYと同じく下落傾向にあります。

 

コロナショック時(2020年)

3月4日終値23ドル→3月19日終値16ドル

下落率30%です。

残念ながらリーマンショック時は設定されていなかったので、コロナショック時しか参考にできませんが、30%の落ち込みは大きすぎますね。

さすが新興国というべきでしょうか。

 

分配金推移

HYEMの最も魅力的なことは分配金です。

日本株は年に1回の配当金、米国株は年に4回の配当金ですが、債券ETFは毎月分配を採用しています。

 

 

青の棒グラフは月々の分配金で

オレンジの線グラフは分配金利回りです。

わりと安定した利回りを維持していて、5%後半ぐらいが続いていますね。

 

 

まとめ

キャピタルゲインを狙う投資家は、絶対に投資してはいけないETFです。

ただし、インカムゲインを狙うような月々の配当金を楽しむための投資であれば、ポートフォリオの一部に組み入れても良いかもしれません。

 

最後まで読んでいただき
ありがとうございました。



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