住宅ローンの条件変更は悩まずに相談を!

お金

 

新型コロナウイルスによって、いよいよ会社員の立場である私たちにも影響が出てきました。

 

出勤できないから給料が下がる。

給料が下がるからローンが払えない。

ローンが延滞する。

 

この流れに陥る人も増え始め、住宅ローンの延滞者が増加しています。

 

私が勤める銀行では3ヵ月以上の延滞で融資事故となり、最悪の場合にはマイホームを手放さなければなりません。

そうならない為にも、住宅ローンの条件変更は銀行へ相談しておきましょう。

 

いな穂
いな穂

・現役銀行員

・融資歴7年

 

条件変更の方法

住宅ローンの条件変更には大きくわけて2種類あります。

  1. 元金据置
  2. 融資期間延長

どちらも返済条件の緩和方法ですが、注意しなければならない点があるので確認していきましょう。

 

融資条件

  • 融資金額2,000万円
  • 金利1.3%
  • 融資期間20年

 

1.元金据置

住宅ローンの返済内訳を見てみると、元金分利息分に分かれています。

そのうち元金分の返済を一定期間止め、利息のみを払っていく方法です。

 

メリット:返済額が大幅に下がる

一定期間は利息しか払わなくていいので、返済額が当初より大幅に下がります。

6ヵ月の元金据置を行った場合、毎月の返済額は94,680円から21,666円まで下がりました。

仕事が無くなった自営業者にオススメですね。

 

デメリット:据置後の返済額が増加

元金据置中では7万円の返済負担減でしたが、据置後には返済額が増加してしまいます。

理由は元金の返済回数が減るためです。

当初の返済額から2,000円も増加してしまいました。

 

2.融資期間延長

住宅金融支援機構のフラット35では融資期間を最長15年延長する返済特例ができました。

 

返済期間を延ばせば返済が楽になるのか実際に見ていきましょう。

 

メリット:毎月返済額が微減する

元金据置は一定の間だけ返済が楽になるというものでしたが、融資期間の延長を行うと完済まで返済が少しだけ楽になります。

 

返済期間を20年(240回払い)から35年(420回払い)に延長しました。

毎月の返済額は94,680円から59,296円に減少しました。

その差は35,384円!

給料が少しだけ減った会社員にオススメです。

 

デメリット:返済総額が増える

それぞれの画像の上に返済総額を記載していますが、融資期間を延長した条件だけ極端に増えています。

 

【当初条件】

 

【融資期間延長】

 

住宅ローンを借りている期間が長いほど利息も掛かってきます。

 

条件変更による影響

住宅ローンの条件変更相談を受ける際によく聞かれるのは

社長

ブラックリストに載らないよね?

農家

今後の取引に影響ないの?

などです。

 

まず、よく言われるブラックリストとは条件変更を行った人たちのことではなく、融資事故が起こった人たちのことを指すので、ブラックリストには載りません。

 

そして、今後の取引に影響があるのかといえば、ありません。

大事なのは条件変更の理由です。

 

今回のような外部要因による経済の低迷&収入減では、銀行側も対応しなければならない事態だと考えています。

これで銀行側がマウントを取ろうものなら叩かれますね。

 

たとえば、

  • 転職によって収入が下がった
  • 他の借入もあって支払いが困難

といったようなことが、コロナなどの外部要因なしに起こった場合は銀行側も考えなければなりませんけど。

 

必要書類の準備

相談窓口へ行く前に用意していただきたいものはコチラ。

  • 源泉徴収票or確定申告書
  • 直近の給与明細

 

源泉徴収票と確定申告書では、去年1年間の収入を確認することができます。

現在でいえば令和1年度分を用意しましょう。

そして、直近の給与明細を準備する理由は、収入減少を証明する書類になるからです。

 

あとは、

  • 勤めている会社がどういう状態なのか。
  • 今後の対応はどうなるのか。

などを話せるようにしておきましょう。

 

【具体例】
勤めているパチンコ店が休業要請により1か月の休業を余儀なくされた。
休業要請が解かれた後も営業時間短縮などにより、基本給は受け取れるものの手当が減る可能性あり。

 

手数料免除が増えている

融資の条件変更では、基本的に手数料が発生します。

銀行もビジネスですので、銀行員が条件変更の対応に時間を割いた分お金が発生するのは当たり前です。

 

しかし、ニュースや新聞でも流れているように、条件変更手数料免除の銀行が増えています。

 

条件変更手数料の相場は数千円から数万円ですが、その手数料が免除になれば少額でも助かりますよね。

ネットで調べてみると多くの金融機関が対応しているので、皆さんが借り入れている銀行にも確認してみましょう。

 

まとめ

1か月以上の延滞が発生する前に、条件変更の相談はすべきです。マイホームを手放す前に必ず相談!

そして、仮に私が相談を受けたなら【融資期間延長】の提案をします。

元金据置で対応しても6か月後、1年後に収束もしくは収入回復しているのか不確実ですし、据置後の返済額増額は正直しんどいです。

融資期間を延長した後、ある程度手元資金に余裕が出来れば早期完済融資期間の短縮をすればいいと考えています。

 

最後まで読んでいただき
ありがとうございました。

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