「カードローンの残高はいくらまで減ってる?」
という問い合わせはよく頂きます。
そして残高を答えると必ず言われるのが、
「え?まだそんなに残っているの?」
そもそも、カードローンの使い方が違うから返済に苦しむ羽目になります。
本日はカードローンの返済地獄に陥る仕組みをお伝えします。
カードローンとは
カードローンとは、契約で決められた金額を上限に何度でも借り入れることができるローンです。
私はこのカードローンのことを魔法のカードと呼んだりしています。
カード一つでお金が出てくるんですよ!すごいですよね!
何度でも借り入れできる
住宅ローンなどの借入は一度借りたら返済していくだけですが、カードローンなら借入・返済を繰り返すことができます。
5万円借りる。
5万円返済する。
また5万円借りる。
といった具合に何度でも利用できるというのがメリット!
資金使途不要
個人の方が使うカードローンは何に使っていただいても構いません。
家を買うから。。。
車を買うから。。。
子供の教育資金に。。。
なんて理由は一切いりません!
何にでも使えます!
保証人・担保不要
銀行で借入を申し込む際は保証人が必要だったり、自宅を担保にいれなければならない場合があります。
ただでさえ自分がお金を借りることを人に言いたくないのに、保証人になってくれなんて口が裂けても言えませんよね。
でもカードローンなら基本的に保証人も要らなければ、担保も取りません。
返済方法
カードローンには返済方法が二つあります。
- 約定返済
- 随時返済
1.約定返済
毎月の決められた日に引落口座から返済される方法です。
カードローンは残高スライド方式という少し変わった方式によって月々の返済額が決定します。
上の図を見て分かるように、借入残高が多ければ多いほど返済額も比例して多くなります。
最低返済額は1,000円。
最高返済額は70,000円。
700万円以上借りている人が毎月1,000円しか返していなかったら、完済するまでに何年かかるかわかりませんよね。
2.随時返済
毎月の返済とは別に、まとまったお金を返済する方法です。
約定返済のように普通預金から引き落とされるのではなく、カードローンに直接入金することで返済ができます。
キャッシュカードと同じように、ATMで入金の手続きをすればできます。
本来の使い方
本来の使い方は借りた後に随時返済を行う。
これに尽きます。
カードローンの金利は非常に高く設定されています。
そこで、銀行としては金利が高くても実際の利息はこんなに少ないんですよーとアピールします。
それがこちら↓
たしかに、この返済例でいえば30日しか借りていないので、利息はほとんど掛かりません。
私もお客様に対して、
普通預金にお金が少しでも溜まっているならカードローンに入金した方がいいですよ。また入り用の時にカードローンからお金を出した方が利息負担が少なくて済みます。
と伝えるようにしています。
オススメの使い方は、
給料日までに給料の範囲で借りる!
飲み会が開かれることになったけど今お金がないなー。という時にカードローンから3万円ほど借りて、給料日になったらカードローンに3万円を入金して返済しましょう。
これが本来の使い方です。
まぁ、お金が無いなら飲みになんて行くな。とツッコミを入れたくなりますけどね。
毎月返済の罠
随時返済ができない人のほとんどは、自分が返せる金額以上のお金を借りた場合です。
銀行との契約で決められる上限は返済実績や借主の状態によって変動するものの、だいたい30万円から100万円程度だと思います。
いきなり上限ギリギリまで借りるとどうなるでしょうか。
実際に計算してみましょう。
100万円のカードローン契約後に100万円を引き出す。
上の図でいえば金利は8.80%から13.80%となっていますね。
ここでは最低金利の8.80%で計算します。
1か月の利息は7,473円であることがわかりました。
カードローンの場合、利息は元加方式が採用されています。
毎月の返済日に元加されるケースがほとんどだと思いますので、今回も返済日に元加させようと思います。
まず、返済日なので普通預金から約定返済分15,000円が入金されます。
1,000,000-15,000=985,000
つぎに、利息が元加されます。
985,000+7,473=992,473
翌月もまた返済日が到来しました。
普通預金から約定返済分15,000円が入金
992,473-15,000=977,473
つぎに、利息が元加
977,473+7,305=984,777
2か月の返済(合計3万円)を終えたはずなのに借入残高は98万4,777円も残っています。
半分近くが利息支払いに消えています。
これがカードローン返済の罠です。
金利が元々高いので、随時返済ではなく約定返済で返済していると返済しているつもりでも残高はほとんど減っていません。
この仕組みに気づいていない人が多いことに驚きですが、銀行が収益を上げる一つの商品なので銀行側もカードローンの申し込みをさせようと必死です。
銀行員「使わなくてもいいので作ってください」
と頼まれて作ったとしても、お金が引き出せるとわかれば使ってしまう人間の弱さ。。。
まとめ
カードローンは申込が簡単。借りるのも簡単。そんな理由もあって利用されるお客様が非常に多い!
でも返すのは困難。
これだけは理解しておいてください。
給料日には返せる。または定期預金や保険や投資信託を解約すれば返せる。といったように、必ず返せる額だけ借りるようにすることが、カードローン地獄に陥らないための秘訣となりますので、気を付けながら利用しましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。