皆さん、こんにちは!
いな穂と申します。
前回の記事で景気と金利についてお話しました。
本日は景気と金利を管理している日本銀行についてお話していきます。
日本銀行の目的
日本の中央銀行である日本銀行は2つの目的があります。
- 物価の安定を図ること
- 金融システムの安定に貢献すること
日本経済が安定的かつ持続的な成長を遂げるために日本銀行が存在しています。
物価が安定していないとどうなるか。
昨日まで100円で買えていた缶ジュースが1万円になっていたらビックリしませんか?
物価が毎日のように大きく変化していると怖くて買い物もできませんよね。
つまり、物価が安定しなければ企業や消費者の経済活動に支障をきたします。
日本銀行の具体的な金融政策には公開市場操作(オペレーション)があります。
- 売りオペレーション
- 好景気で物価が上昇傾向にある時は日本銀行が国債や手形などを民間金融機関に売ることで市場の現金を減らします。
- 買いオペレーション
- 不景気で物価が下落傾向にある時は日本銀行が国債や手形などを民間金融機関から買うことで市場の現金を増やします。
民間金融機関からすれば、手元にお金があればお客さんにお金を貸出しやすくなり、手元にお金が無ければ貸出しにくくなります。
記憶に新しいマイナス金利という言葉も日本銀行が関係しています。
民間金融機関が融資もせず日本銀行へ預け入れておくからその預け金利をマイナスにしてやる!ここに入れると罰金だ!日本経済の為にお金を回しなさい!とでも思ったのでしょう(笑)
日本銀行の業務
主に3つの役割があります。
- 発券銀行
- 銀行の銀行
- 政府の銀行
学校で習った記憶があると思いますが、それぞれ細かく見ていきましょう。
発券銀行
日本銀行は日本で唯一銀行券を発行できます。
銀行券の表を見てみると、下の方に小さく【国立印刷局製造】と書かれています。
↑
ココ
新しいお札を発行するだけでなく、古くなって汚れたお札を回収しています。
お札が破れてしまった経験はありませんか?
そのとき、近くの銀行へ持っていくと新しいお札と交換してもらえ、銀行はそのお札を日本銀行に受け入れてもらっています。
平成30年の1年間で支払いと受入れは198.2億枚、111.8兆円となっています。
銀行の銀行
日本銀行といっても、一般の個人や企業がお金を預けることはできません。
日本銀行にお金を預けているのは金融機関です。
各金融機関から当座預金を受け入れ、当座預金の振替によって金融機関の資金決済を行っています。
たとえば、私がA銀行の口座からB銀行の口座にお金を100万円振り込んだとしましょう。
B銀行の預金通帳には
「イナホ 1,000,000円」
みたいな表記になっています。
ただ、A銀行にあった私名義のお金が銀行で通信交換してB銀行にいったわけではありません。
A銀行が日本銀行に預けてある当座預金残高が100万円減って、B銀行が日本銀行に預けてある当座預金残高に100万円増加しただけです。
このようなシステムを日銀ネットと呼ばれています。
政府の銀行
皆さんは警察に捕まって罰金を払わなければならない状態になったことはありますか?
もし、反則金を支払ったことがある人はどこで支払ったか覚えていますか?
銀行で支払った。という人がいると思います。
警察に支払わなければならないのに、銀行で払える理由は日本銀行が国に治める税金を取りまとめているからであり、銀行などの金融機関は日本銀行の代理店としてつとめているからです。
金融機関の入り口には「一般代理店」「歳入代理店・歳入復代理店」「国債代理店・国際元利金取扱店」などの表記がありますので、ぜひ確認してみてください。
まとめ
日本銀行は日本経済が安定的かつ持続的な成長を遂げるために日々活動しています。
そういった金融政策の下で私たちの生活が成り立っているので、今後の日本銀行の動きに少しでも興味を持っていただければ幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。